ペット葬にかかる費用と相場について理解しよう
ペット葬に関心をもつ飼い主さんが増えています。ペット葬の内容はもちろんのこと、費用について気になるという飼い主さんも少なくないでしょう。しかし、ペットの種類や大きさ、火葬場所と埋葬の方法など取扱い種別も業者によって異なっていることがあるため、具体的な内容や費用感を知ることは難しいかもしれません。住んでいる地域や周辺地域にペット葬を執り行っている業者が無い場合、他の地域にある業者の公式サイトなどが情報源となるでしょう。ただし、ペット葬に決まった金額はなく、それぞれの業社が独自の基準で料金を設定している点に注意が必要です。1社の情報を見ただけでは、それが高いのか安いのかわからないといった問題も生じ得ます。ある程度の相場を知っていれば、相場との比較で判断しやすいでしょう。
ペット葬の費用に関わる区分について
ペット葬には費用に関わるさまざまな区分があります。以下は主な区分の例です。
・動物の種類による区分
大型犬、中型犬、小型犬、猫、その他の小動物
・葬儀の種類
立ち合い葬儀、お任せ葬儀、僧侶による読経の有無
・火葬の実施方法
移動火葬車による訪問火葬、持ち込みによる火葬、引き取りによる火葬（持ち込みと引き取りの場合は個別か共同か）
その他、個別または共同でお墓に埋葬するか、納骨堂に収容するか、返骨を受け自宅で供養するかといった納骨方法の違いもあります。
ペット葬の料金は一般的に各区分の組み合わせによって決まります。移動火葬車による訪問火葬で、立ち合い葬儀、僧侶による読経を行った場合が比較上で高額になるのが通例です。一方、共同の火葬で飼い主さんが立ち会わないお任せ葬儀を行い、そのまま共同墓地に遺骨を埋葬するケースや、持ち込み火葬のみを行い、そのまま返骨を受けて帰るケースが費用負担としては軽くなります。ペットの種類別では大型犬をもっとも高く設定しているケースが多く、小さくなるほど安くなるのが一般的な相場です。個別のお墓で供養する場合は墓地墓石の料金がかかります。また、自宅や納骨堂で個別に供養する場合は骨壺や骨袋などの小物類の費用が必要です。位牌を希望する場合は、対応している業者であれば別途料金を支払って作ってもらいます。
ここで注意したいのは、必ずしも細かい希望が叶うわけではない点です。たとえば、引き取りによる火葬を行った場合は返骨に対応していないといったケースがあります。業者が用意したプランがある場合、その内容をしっかりと確認しておくことが大切です。固定されたプランの内容に希望と合わない部分があっても同額では変更できないケースが考えられます。その場合は、オプション料金による対応の可否を確認することが重要です。ちなみに、ペット葬を執り行っている業者の中には、定例の慰霊祭を実施している業者もあり、その多くは希望すれば参加できます。無料での実施が多いようですが、飼い主さんの中には任意でお布施を用意する方もいるようです。
ペットの大きさ別火葬の相場について
ペット葬の相場を全体で見ると数千円～数万円です。この範囲で、先に述べたようなペットの種類や火葬、埋葬方法の区分などによって個別の相場が形成されています。
大型犬の場合
相場は40,000円～70,000円程度で、各種お任せによる葬儀と個別葬儀との料金差は5,000～13,000円くらいです。
中型犬の場合
25,000円～48,000円程度が相場で、葬儀形式の違いによる差は5,000～13,000円くらいとなっています。
小型犬の場合
相場が18,000円～32,000円程度、内容による差は5,000～13,000円くらいで、一般的な相場ではペットの区分による違いは無いようです。
猫やうさぎの場合
相場は16,000円～30,000円程度で、内容差による違いは犬の場合と同様となっています。
その他の小動物
10,000円～24,000円程度が相場です。こちらも内容による額の違いは他のペットとあまり変わりません。
上記の相場は、2022年10月時点の金額で消費税を含んでいます。個別の墓地や墓石など、特別な費用を含まない金額です。あくまでも相場の範囲内に収まるケースが多いという目安であり、個別の業者やペット葬の費用がすべてこの範囲に収まるというわけではありません。また、犬の大きさの区分は業者によって異なり、体重別の設定をしているケースが少なくないようです。体重の区切り方も業者が独自に設定しています。上記区分では、概ね10kg未満の犬種を小型犬、10kg～25kg未満を中型犬、それ以上を大型犬としました。体重別の細かい設定がある業者の場合、上記各区分の中でも重いペットのほうが高めの金額となります。
近くにペット葬を依頼できる業者が無い場合、遠方への出張対応を行っている業者に頼むケースもあるでしょう。その場合、距離による割増の有無にも注意が必要です。しっかりと情報を集めてニーズに合ったペット葬を行い、大切なペットを見送ってあげてください。
