ペット葬の火葬方法・種類について理解しましょう
愛するペットとの別れに際し、葬儀を執り行い、きちんと送ってあげたいという方が増えています。たいていの場合、ペットは人間よりも寿命が短いので、ペットが亡くなったときにどのような送り方をするか事前に考えておくと、後悔せずに済むかもしれません。ペットの送り方を考慮するにあたり、ペット葬のプランの種類や、それぞれの葬儀の行い方を理解しておくのはよいことです。
ペット葬の種類とメリット・デメリットを知る
ペット葬の種類は、主に個別火葬と合同火葬に分けることができます。そのうち個別火葬は、個別一任火葬・個別立ち合い火葬・訪問火葬の3つの方法がとられています。個別一任火葬は、業者に遺体を渡し、火葬してもらう方法です。個別立ち合い火葬は、人の葬儀と同様に、ペットに立ち会って火葬します。個別立ち合い火葬では、火葬後にお骨を遺族が拾い、骨壺に収めてから返骨が行われることになります。訪問火葬は、葬儀業者が火葬炉を積んだ車を持ってきて、その中で火葬を行うやり方です。一方、合同火葬は、一度に何体かの遺体を一緒に火葬します。合同火葬された遺骨は、一部またはすべてが合祀墓や合同供養塔に納骨されることが多いようです。
個別火葬のメリット・デメリット
個別火葬は、人のお葬式と同様の形式に近い形で行われるものもあるので、ペットを大切な家族として扱う方が検討するケースが目立ちます。ですが、個別火葬は葬儀のやり方がいくつもあり、それぞれでメリット・デメリットが異なってくる点に注意が必要です。
例えば、個別一任火葬の場合、業者に遺体を引き取ってもらうだけなので、遺族は葬儀にかかる負担が少ない点がメリットといえます。また、焼かれるペットを見届けなくてよいため、ペットが亡くなったことでショックを受けている方が、さらなる精神的ダメージを被らずに済む利点があります。一方、ペットを最後まで見届けてあげたいと思う遺族は、心残りが続く可能性があるため、別の個別火葬の方法にしたほうがよいでしょう。
個別立ち合い火葬の良さは、亡くなった人と同様に、ペットに寄り添いながら火葬するので、ペットのために最善を尽くせることです。ただし、個別一任火葬に比べ、費用が高くなる点がデメリットといえます。
訪問火葬（移動火葬車）のメリット・デメリット
訪問火葬は、火葬炉がついた車で火葬を執り行い、その間、思い出の場所などを回ることができる業者もあるようです。一緒に散歩した道などを通り、生前の暮らしを思い出しながら葬儀を行える良さがあります。大型のペットなど、火葬場までの移動が難しいケースでの利用も増えています。訪問火葬はよい面がある一方、近隣トラブルを招きやすい一面があります。高温で火葬するため、煙やにおい、熱風が漏れ出すことは否めません。ペットがさほど好きでない方もいることを考慮して、近隣の方にあらかじめ相談をしておく、庭先ではなく周りに民家がない場所に移動するなどの配慮が必要でしょう。
合同火葬のメリット・デメリット
合同火葬のメリットの一つは、他の方法に比べて費用を抑えることができる点にあります。業者によっては、24時間対応をとっているところもあり、深夜や早朝、即日など、時間的な要望を聞いてもらえる確率が高くなります。また、亡くなったペットが一人で寂しい思いをするのではないかと考える方は、他のペットと一緒に納骨されるので、心配せずに済むかもしれません。
合同火葬のデメリットは、業者にペットを渡す時点でお別れが来てしまうことでしょう。業者の迎えが来るまでの時間が、ペットと過ごす最後の時間となるので、心残りがないようにしたいものです。合同火葬の場合、他の動物たちと遺骨が一緒になり、遺骨は返却されないので、後からお墓に入れてあげたいと思っても願いはかないません。手元に残るものがなくなってしまうので、飼い主は自分の気持ちの整理がつくかどうかを考えることが大切です。
合同火葬は、民間のペット葬業者だけでなく、自治体でも実施している場合があります。費用が比較的安価になるなどメリットもありますが、自治体で行うペットの合同火葬は、環境省から出された法令・告示・通達である「動物霊園事業に係る廃棄物の定義等について」にのっとり、廃棄物扱いにする可能性もあるようです。自治体がどのような対応をとるか、事前に調べておくとよいかもしれません。一方、民間の葬儀業者は、ペットの尊厳を考えた対応をするケースがほとんどです。
同じ方法でもペット葬業者によってサービスは異なる？
個別火葬全般に言えることですが、葬儀を依頼する業者の見極めは重要です。個別火葬の場合は特に、一連の葬儀の工程で、業者と深くかかわることになるからです。ペット葬の実績がどれほどあるか、業者の評判などをホームページや口コミなどを見て判断するのがおすすめです。悔いのないお別れができるように情報収集をやっていきましょう。
