家族同然の大切なペットが亡くなったとき、人間と同じようにペットを供養してあげたいと考える方も増えています。一方でペット供養のやり方には様々な種類があるため、供養の方法に悩む方も少なくありません。そこでここでは代表的なペット供養の3つの方法と、それぞれの特徴や注意点を紹介していきます。ペットのことを考え、一番合うものを選んであげましょう。
自宅で供養する方法
ペットを身近な場所で供養したいなら、自宅や庭で供養する方法がおすすめです。自宅で供養する場合、火葬したペットの遺骨を骨壺と呼ばれる壺に入れて、祭壇などに安置します。祭壇の作り方は自由です。一例としては、仏壇と同じようにペットの写真やお気に入りのおもちゃ、首輪などを用意したり、お線香やローソクを立てておいたりするとよい供養になるでしょう。最近ではペット供養も広がり、ペットの自宅供養専用のメモリアルグッズも増えました。ペット供養コーナーを設けている仏壇仏具のお店もあるので、祭壇作りに悩んでいる方は利用してみましょう。
自宅で供養する場合の注意点が骨壺や祭壇を置くスペースです。特に、人と同じように仏壇を設けるならば、相応のスペースが必要となるので注意しましょう。遺骨をキーホルダーなどアクセサリーに納めて、記念品として身につける供養の方法もあります。常にペットと一緒にいられる上に、スペースを取らないので、祭壇を置くスペースがない方にはおすすめの方法です。庭で供養する方法としては、遺骨を庭に埋葬してお墓を作るのが一般的です。ペットには墓地埋葬法が適用されないため、ペットのお墓を庭につくっても、法律上の問題はありません。ただし、問題がないのは私有地の場合に限ります。賃貸物件や社宅など私有地ではない家の庭には、お墓は作れないので注意しましょう。また、庭にお墓を建ててしまったら、引越し先まで移動させることは困難です。そのため、お墓をつくる際は引っ越す予定がないかも考えましょう。
霊園で供養する方法
自宅でのペット供養が難しい場合、霊園に遺骨を納めて供養してもらう方法がおすすめです。霊園とは公園風に作られた共同墓地のことで、寺院に属さない民間企業や自治体、宗教法人などが運営をしています。そんな霊園の中にはペットのためのお墓や納骨堂がある、ペット霊園が存在します。ペット霊園とはいえ、人間と同じ様に火葬や葬儀、埋葬や納骨など一通りの儀式が行われる場合が多いです。そのため、ペットのために本格的な供養をしてもらいたいという方には、ペット霊園がおすすめです。
また、ペット霊園には遺骨の納め方が選べる場合があり、他のペットの遺骨と一緒に納骨される合祀という方法と個別に遺骨を納める方法があります。ペットのためにはどちらがよい方法かを考えて選びましょう。ペット霊園を利用する際の注意点は費用です。霊園でのペット供養には埋葬料、墓石、管理費用などが発生するので、霊園を選ぶときには費用についても確認しておくとよいでしょう。さらに霊園には営業時間があります。営業時間外でも参拝を自由にできる霊園もあれば、営業時間外の参拝はできない霊園もあるので、霊園の参拝システムについても確認しておきましょう。
散骨
ペット供養をしたいけれど「自分が亡くなった後の遺骨の管理が不安」「霊園の費用を支払い続けられるか不安」と言う人も多いです。そんな方におすすめの供養の方法が散骨です。散骨とは火葬後粉末化した遺骨を、山や海に撒く埋葬方法のことです。 ペットの遺骨が自然に還るため、その後の管理が必要ないうえに、費用も安く抑えられます。ペットの遺骨を散骨する場合、自宅の庭やペットとの思い出の場所で散骨する場合が多いです。ただし、散骨できる場所とできない場所があるので注意しましょう。
基本的に誰かの私有地や公共施設などでは散骨はできません。また、条例などにより散骨が禁止されている土地もあります。ペットとの思い出の場所が散骨できるかどうか分からない場合は、自治体に連絡して確認しておくと安心です。散骨専門の業者もあるので、不安な方は業者に依頼するとよいでしょう。散骨は管理やコストの面でメリットが大きいですが、散骨をするとペットの遺骨は戻ってきません。そのため、散骨をする場合は本当に散骨をしていいのか、しっかりと考えてから行いましょう。
自身と大切なペットのために最適な供養方法を見つましょう
ペットを供養する方法として、自宅・霊園・散骨の3種類を紹介しました。ペットをいつでも近くに感じていたいなら自宅での供養がいいでしょう。人間と同じような本格的な供養をしてあげたいと思うなら、ペット霊園がおすすめです。遺骨の保管や管理費用に困るようなら、散骨という選択肢もあります。自身と大切なペットにとって最適な供養方法を慎重に選びましょう。
