ペットの火葬の分類とそれぞれの特徴と違いについて解説します
ペットが亡くなってしまった時の葬送方法は土葬が一般的でしたが、現在では火葬が主流となってきました。火葬と一口に言っても実は様々な火葬方法があり、遺骨の扱いや費用も異なっています。ペットが亡くなってしまった直後はショックが大きく、冷静な判断がしづらくなってしまうことも考えられます。いざというときに慌ててしまわないように、ペット火葬の種類や費用について紹介しましょう。
ペットの火葬施設は2種類
ペットの火葬ができる施設としては、「訪問ペット火葬」と「ペット霊園施設」の2種類があります。訪問ペット火葬は火葬する設備を積んだ専用車両により、自宅の庭や駐車場などで火葬を行うことができます。ペット霊園は、ペット専用の墓地のことです。ペット霊園で火葬をしてもらった後は、施設内の墓地や納骨堂に納骨してもらうことができることもあります。
同じ火葬方法であっても、ペットの大きさや体重によって、費用が変わってきます。ペットが大きいほど、火葬の際に必要な時間や燃料費がかかるため、費用が高くなるのが一般的です。体重10キロ程度のペットを火葬する場合、訪問ペット火葬は「1.5万円～3万円」で、ペット霊園施設の場合は「3万円～4万円」となります。
訪問ペット火葬は、自宅近くまで訪問してくれるということもあり、時間の都合がつきにくかったり、交通手段がなかったりする人に向いているでしょう。ペット霊園は、訪問ペット火葬よりも高くなりますが、出棺から納骨まで手厚い供養を行うことができるプランが用意されていることもあります。ペットの火葬施設は、時間の都合や予算に合わせて、選ぶことが大切です。
3つの火葬方法と費用の違い
火葬方法は、大きく分けて「合同火葬」「個別一任火葬」「個別立会火葬」の3種類があります。スタイルが変わることにより、火葬相場も違ってくるので、それぞれの特徴を把握しておくことが大切です。
合同火葬は、何匹かのペットと合わせて一緒に火葬をする仕組みとなります。費用の相場は「9千円～4万5千円」ほどで、金額に開きがあるのはペットの種類や大きさによって料金が異なってくるためです。多くのペットと合わせて火葬することもあり、費用は3つの中では一番安くなります。ただ、合同火葬ではお立会いやお骨上げをすることはできず、火葬後には合同で埋葬することになります。
個別火葬には一任と立会があり、一任はペットの遺体を預け、火葬する一連の流れをスタッフに任せる方法です。そのため、火葬の立会やお骨上げをすることができませんが、火葬後は骨壺に入れて返骨や納骨をすることができます。個別一任火葬の費用相場は、「一万5千円～6万円」ほどとなります。
個別立会火葬は、人間の葬儀と同じように家族が立ち会って火葬する方法です。出棺やお骨上げを飼い主が行うことができるのが特徴です。料金的には3つの中で一番高く、個別立会火葬の相場は「2万円～6万8千円」ほどとなります。
ペットの火葬後の遺骨について
ペットの火葬を経て、残るのが遺骨です。遺骨の取り扱いには様々なパターンがあります。後の供養のことを考えて、ペットの火葬をする前に考えておくことも必要です。
合同火葬の場合は、複数のペットの遺骨が混ざってしまうため、返骨してもらうことができません。火葬後に遺骨を返してもらいたいという場合は、個別火葬を選ぶのがポイントです。火葬後に返骨されたあとの供養方法は、自宅に骨壺を置いたり、庭にお墓の形で埋葬したり、ペット霊園に納骨したりといったものがあります。
注意しなければならないのは、火葬の中には返骨されないプランもあるということです。返骨されない場合は、葬儀社が提携している霊園や寺院の合同埋葬地に納骨されるのが一般的です。
大好きなペットと離れたくない場合は、返骨してもらえる個別火葬を選び、自宅で遺骨を安置するのが良いでしょう。さびしくないよう他のペットと一緒に合同のお墓に埋葬を希望する場合は、合同火葬を選ぶ方法もあります。
ペットの供養の方法には細かい決まりごとはなく、自由度も高いためそれぞれの希望に合わせて選ぶことができます。後悔のない供養をするためには、しっかりと検討をし、ペットと家族に合った方法ですることが大切です。
大切なペットのお見送りで慌てないためには
ペットは大切な家族の一員であり、亡くなった後は葬儀や火葬を行うことが一般的になっています。ペットが亡くなった直後はどうしても心の整理がつきづらいため、事前にある程度予定を考えておくことも必要かもしれません。火葬の方法から供養の方法まで大まかにでも把握しておけば、慌てずに落ち着いた気持ちでペットを見送ることができるはずです。
