ペット葬で項目別にかかる費用について理解しよう
猫や犬などをペットとして飼っている人も多くいるのではないでしょうか。飼い主として考えておかなければならないのが、大切なペットが亡くなってしまった時のことです。我が子のように可愛がっていたペットを、手厚く送りたいという思いからペット葬を執り行う人が多くなっています。今回はペット葬について、式場の種類や選び方などを詳しく解説していきます。
ペット葬をしない場合の対応は？
ペット葬を行わない場合、亡くなったペットの遺体はどのようにすればよいのでしょうか。
一般的には、小動物の場合は土に埋めて、小型犬以上の大きさであれば役所や保健所に依頼して焼却場で焼いてもらうという対応になります。この場合、費用相場は1万円前後です。
ただし、保健所では依頼のあったペットの遺体を一度に焼却するため、遺骨を受け取って埋葬することはできません。
なお、土に埋める場合も、国や自治体が所有する公共の場所やマンションの敷地など、自己所有の土地以外に埋葬することは禁止されていますので、注意が必要です。自宅の敷地に埋める場合でも、臭いや虫が発生しないように場所を選んで深い穴を掘るようにしましょう。また、その土地を長期的に保有する予定がない場合は、たとえ自己所有であっても土葬をおすすめできません。
ペット葬ではどんなことをする？
ペット葬では、主に火葬、お葬式、納骨などを行います。とはいえ、飼い主さんの希望に合わせた内容に変更することができますので、お墓への納骨はせずに手元で供養をしたり、お葬式はせずに火葬だけを行ったりすることも可能です。
火葬は買主さんがペットと一緒に火葬場に行くケースだけでなく、お迎えに来た車でペットを連れて行ってもらい、火葬やお骨拾いをスタッフに任せるケース、移動火葬車が自宅に訪問し、指定の場所で火葬をしてもらうケースなどがあります。
ペットの大きさにもよりますが、火葬にかかる時間は1～2時間程度です。
なお、ペットのお葬式は火葬場で行われ、祭壇にペットを安置してお経を唱えてもらったり、体を拭いてあげたりすることができます。ただし、どこの火葬場でも行っているわけではありませんので、お葬式をしたい時には事前に確認しておいた方が良いでしょう。
遺骨についても、火葬場にペット用の納骨堂がある場合にはそちらで供養してもらうことが可能ですし、ペット霊園にお墓を作り、納骨することもできます。あるいは、自宅に持ち帰って仏壇に納めたり、庭に埋葬したりすることも可能です。
家族ともしっかり相談して、納得のいく方法で供養をしましょう。
ペット葬にかかる費用
ペット葬の費用はどれくらいかかるのでしょうか。
ペット葬の種類やペットの大きさによって金額は変わってきますが、火葬に関して言えば、飼い主さんが火葬場までペットを連れていく場合、小動物は1万円前後ですが、大型犬になると5万円前後です。
体重10kg程度のペットを想定した場合の、種類ごとの費用の目安を見ていきましょう。
まず、複数のペットの火葬を同時に行う合同火葬は2万5000～3万円前後、個別に火葬をしてもらう場合は3万～3万5000円前後です。ペットのお迎えや火葬などをお任せする場合は3万～4万円前後、火葬車に訪問してもらう場合は2万5000～3万5000円前後です。
加えて、火葬前にお葬式を行ったり、火葬後の遺骨を骨壺に納めたりするセレモニー付きのプランにした場合、費用は6万5000～7万円前後と大幅に値上がりします。
また、お花を供えたり、布団やバスケットに入れてあげたりする場合には、数千円～1万円前後のオプション料金が必要です。骨壺や分骨用のケース、自宅で供養するためのセットなどを購入した場合にも、それぞれ数千円～1万円前後の費用が発生します。
霊園でお墓に埋葬する場合には、合同供養墓なら5000円～3万円前後、個別墓は10万～30万円前後、納骨堂は1年あたり1万～5万円程度と考えておくとよいでしょう。自宅に小さいお墓を置いて供養する場合には、ペット用のお墓が4万～5万円くらいで販売されていますので、そちらにお骨を納めて供養を行います。
いずれも葬儀会社によって料金の目安が変わってくるため、希望するサービスについて個別に確認しておきましょう。
家族がきちんと見送れるペット葬を
大切な家族ときちんとお別れをするために、納得できる内容のペット葬を行いたいものです。ペット葬を行っている業者はどこがあるのか、提供しているペット葬の内容はどのようなものなのか、家族としてどのようなペット葬にしたいのか、そのためにはどれくらいの費用がかかるのかなどをしっかり調べた上で、見送る家族が納得できるペット葬を執り行うようにしましょう。
