コラム
ペットの火葬

ペットをよりよく送るための方法

2018.11.22

ペットをよりよく送るための方法

別れは必然。最期にしてあげられることをしっかりと

1980年代から三人に一人がペットを飼っている状態が続く日本。その目的は時代と共に移り変わってきましたが、ペットに頼ってきたのはいつの世も同じです。

そして2000年代から、ペットは私達の家族としての迎え入れられるようになりました。寝食を共にし、思い出を作るパートナーとしてペットの地位は確立されたのです。

しかし家族はいずれ死を迎えます。人間よりもずっと早く寿命を迎えてしまいます。そしてそうなった時、私達はどうペットを弔えばいいか、戸惑ってしまうでしょう。

急な別れを迎えようと穏やかに見送ろうと、私達は動揺して、苦しんで、混乱してしまうでしょう。

命の終わりを見送り、葬儀を行う事は愛する家族に最期に出来ることです。何か間違いが起きても取り返しが尽きません。

そうならない為にもここでは飼育の割合が多い犬を例に、私達に何が出来るか、そして何をしたいかを考えてみます。

先ずは身だしなみを整える

人が死んだら、先ず死後処置が行われます。エンゼルケアとも呼ばれるそれは、葬儀に出されるまでの間に遺体が傷んだりしないようにするものです。詰め物をしたり、死後硬直が起こる前に口や瞼を閉じたり、その作業は多岐にわたります。

ペットも遺体になってしまったら傷んでしまうので、個人に出来る範囲でケアをしてあげましょう。

死後硬直は体が小さいほど早い傾向にあります。先ず涼しく日の当たらない場所に安置して、棺に納められるよう手足を曲げ、顎と瞼を閉じます。次に鼻や口、お尻にガーゼを当てて漏出物を拭きとってあげます。頭や腹を冷やしてあげられるならそれも行います。

これでケアは完了です。これを行うと葬儀の際、生前の姿のまま送れる他、二日間は生前の姿を保ってくれるので、自分達がどんな送り方をするのか考える時間が生まれます。

個別火葬、集合火葬、出張火葬まで様々

次に火葬の手配をしましょう。土葬は民法や野生動物の関係上好ましくありません。しかし火葬の種類は数多あり、非常に迷う事柄です。

火葬の中で最も値段が手ごろなのが、集合火葬でしょう。これは他のご遺体と火葬する方法で、お墓も共同となります。大きな墓石にペットの名前が彫られたり、レリーフが嵌められて、そこにお参りという形が多いようです。

また個別火葬は葬儀屋さんによって様々なサービスが行われています。基本的なものは個別で火葬し、骨を墓や納骨堂に納める方式ですが、火葬だけして骨は返してくれたり、お坊さんが読経をしてくれたり、散骨したりと、自分達が納得いく葬儀を追求できるでしょう。

便利なものとして火葬できる車が自宅に来て、火葬してくれる出張火葬などもあります。

それぞれの利点などを鑑みて、納得のいく葬儀にしましょう。

悪徳業者に騙されないで

悲しいことにどんな業界にも法律すれすれの行為で人々を苦しめる人がいます。大切なペットをなくして気が動転しているところに付け込む非情な人間も居ます。

愛する家族の死を誰かに利用されない為にも、そういった業者に遭遇しないようにしましょう。

悪徳業者の手は主に二つに分類されます。ご遺体に不当な扱いをする業者と、後に高額請求をしてくる業者です。

前者はきちんと埋葬すると言っておきながら遺体を山に遺棄したりする業者です。酷い場合は産業廃棄物としてゴミ処理場に持っていく業者もいるようです。

後者は遺体を炉に入れた後に高額請求し、応じなかったら生焼けの状態で出す、遺骨を返さない、等と脅すケースが多いようです。あるいは高額な仏具を売りつける、利用者の望まない葬儀オプションを付けるという方法も古典的です。

しかしながら、ペットの葬儀に関してのみ言えば法律はないも同然です。このような業者を避ける方法は自分自身で気を付ける以外にありません。

前者の見分け方については、遺体を焼ける炉があることや骨を埋葬するスペースがあることの確認や、火葬を証明してくれる写真や書類を発行してもらう等の方法で見抜くことが可能です。

後者は、書面で見積もりを貰う、相見積もりをする、後にさらに請求されそうな文言がないか確認するなどして対策しましょう。

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